胆膵グループの診療の特色
地域の先生方にはいつも大変お世話になっております。私共、横浜市大胆膵グループは学閥に無関係な、専門医による高度医療を目指しており、神奈川県下における胆膵疾患の診断、治療の中心的役割を担うべく日夜努力をしております。横浜、三浦半島全域の患者様のお役に立てれば幸いで御座います。とかく診断、治療が困難であります膵胆道の患者様を御紹介頂ければと思います。この領域では内視鏡処置による合併症も多く、基幹病院の先生方でさえ、苦労されておられることと存知上げます。中核施設の先生におかれましても、どうぞ遠慮なさらずに、当科へご紹介頂ければ対応させて頂きます。たとえば手術予定の患者の診断のみでも結構です。
当グループでは膵癌の早期診断、撲滅を最大の目標に掲げており、迅速な、診断、治療をモットーとしております。EUS-FNA(超音波内視鏡)を積極的に行い、一般的に診断困難である膵疾患において高い診断能を誇ります(膵疾患の正診率は90%以上です)。
得意とする分野
- 膵癌の内視鏡診断:なるべく合併症を少なく、短期間で診断致します。最短3日から1週間以内には診断致します。
- 膵管内乳頭部腫瘍(IPMN)の内視鏡診断
- 閉塞性黄疸の内視鏡的治療: 96%以上を成功させております。
- 総胆管結石の内視鏡治療;大きさ最大30㎜までの石を、内視鏡を使いて取り出す技術を持っております。超高齢者(99歳)の患者様の2㎝大の石も、一回の治療で完了。
- 膵仮性嚢胞の内視鏡的ドレナージ
- 吻合腸管のバルーン内視鏡(国内有数の症例数)
- 自己免疫性膵炎、胆管炎の診断と治療.:これまで137名の患者様の診療を行ってきた実績があります(信州大に次いで全国2位の症例数)。
- 十二指腸乳頭部腫瘍(早期癌も含む)の内視鏡的切除術;これまで合併症が多いこの処置を、63名の患者様に行って参りました (全員成功しておりますが、合併症のため外科手術に回った方が2名おられます。).。
- 手術後吻合腸管にバルーン内視鏡、治療:手術後の再発、結石など、他院では内視鏡処置ができなかった患者さまの内視鏡治療をこれまで、100例以上行い、成功率85%以上です。
2013年度診療実績
- ERCP (内視鏡的逆行性膵胆管造影) :794例
(うち吻合腸管のバルーン内視鏡ERCP :50例)
- ESP (内視鏡的十二指腸乳頭部腫瘍切除術) : 8例
- EUS (超音波内視鏡) :200例
- EUS-FNA (超音波内視鏡下生検) :100例
- EUS-CD (超音波内視鏡的膵仮性嚢胞ドレナージ術) : 10例
- EUS-BD (超音波内視鏡的胆道ドレナージ術) : 7例
これまでの当グループの主な治療手技成績(2004~)
- ERCP (内視鏡的逆行性胆道膵管造影) 99.5% (4456/4480)
うち吻合腸管のバルーン内視鏡ERCP 90% (90/100)
- ESP (内視鏡的十二指腸乳頭部腫瘍切除術) 100% (63/63)
- EUS-FNA(超音波内視鏡下生検) 84.5% (358/424) うち膵癌の正診率 90-95%
- EUS-CPN(超音波内視鏡下腹腔神経叢ブロック術) 75.0% (6/8)
- EUS-CD (超音波内視鏡下膵仮性嚢胞ドレナージ術)94.9% (56/59)
- EUS-BD (超音波内視鏡下胆道ドレナージ術) 86.7% (26/30)
- EUS-PD (超音波内視鏡下膵管ドレナージ術) 75.0% (6/8) (()内は成功例/例数)
統括責任者、文責:
横浜市立大学附属病院 内視鏡センター長
厚生労働科学研究 難治性膵疾患に関する調査研究(竹山班)
窪田 賢輔