「肝胆膵消化器病学」は横浜市立大学附属病院の消化器内科部門です

国内留学体験記

北村 英俊 H25 浜松医科大学 卒

留学先:仙台市医療センター 仙台オープン病院
留学期間:開始時期2016年4月~2018年3月

施設紹介:
国立がん研究センターは、1962 年に我が国のがん医療・がん研究の拠点となる国立の機関として創設され、以来、日本のがん医療と研究をリードして来ている病院です。私が所属していた肝胆膵内科は、消化管の中でも肝臓、胆道、膵臓の固形悪性腫瘍のみを扱い、肝胆膵外科、放射線診断科と連携を図りながら、がんの診断および治療を担当しておりました。内視鏡診断・治療と、化学療法を2つの柱としながら日々の診療にあたっており、内視鏡に関しては、超音波内視鏡での観察、超音波内視鏡下生検、ERCP、超音波内視鏡下胆道ドレナージを行なっています。化学療法は、国際水準の臨床研究や医師主導治験等の中心的な役割を担う機関として期待されており、多数の治験・臨床試験が行われており、がんゲノム医療も積極的に行われています。

留学生生活
肝胆膵内科では、毎日超音波内視鏡検査及びERCP、EUS-FNAが行われています。症例数が非常に豊富であり、2列、時には3列で検査することもあり、非常に多くの経験を積むことができます。胆膵内視鏡のハイボリュームセンターであり、一般病院ではあまり行わないような超音波内視鏡下胆道ドレナージや、局所治療も多数行われており、見るだけでなく、自分が術者として経験し、しっかり技術として習得することが可能です。また、多数例をこなすだけでなく、しっかり一例一例を振り返る機会が設けられているため、技術的側面のみでなく、胆膵領域の基礎的なところから、応用的なところまでみっちり勉強することができます。

化学療法では、膵癌、胆道癌をはじめとして、全国から患者様が集まってこられており、希少癌や特殊な病態、また化学療法の最新の知見、知識を学ぶことができます。 学会発表や論文作成も非常に積極的に行われており、自分が事務局となって化学療法や内視鏡治療についての多施設臨床試験を組む機会もいただきました。 全国から多くの仲間達が国内留学として来ており、診療業務や研究などで体力的、精神的に苦しいこともありましたが、一緒に切磋琢磨し、互いに鍛えあった経験や絆を得ることができたことが、一番の宝となりました。

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