「肝胆膵消化器病学」は横浜市立大学附属病院の消化器内科部門です

大森赤十字病院での研修について(2024年)

林映道(卒後5年目)

大森赤十字病院の特徴

当院は大森駅、池上駅からバスで10分弱の場所に位置する、病床数344床規模の病院で、二次救急医療機関に指定されております。 2011年に新棟に建て替えられ、病棟、医局、トイレ含めとても綺麗なことが特徴の一つです。 また地域の開業医の先生方を交えた会や、忘年会など病院全体としての集まりもあり、団結力があり診療科の垣根を超えて様々な先生方と仲良く雰囲気が良いと感じます。他科の疾患で分からないことがあれば医局でこそっと聞きに行けるような環境です。

当院の消化器内科の特徴

消化器内科は15人おり、管、胆膵、肝臓それぞれ専門の指導医がおります。ESD、ERCP、RFAを始めとする後期研修で学びたい手技は申し分なく学ぶことがことができます。僕が所属するESDチームに関しては全国でもトップレベルのESD件数を誇り、千葉先生をトップとして日々あついご指導をいただいております。

専攻医のDutyとしては、専攻医1年目の4月から上部消化管内視鏡検査、救急当番、病棟番、外来を1コマ、10月過ぎから徐々に下部消化管内視鏡検査が始まります。その他の時間は処置に入らせていただいたり、上級医の先生の検査の見学などをしています。緊急上部消化管内視鏡検査やERCP、PTGBDなどの処置は早い段階から専攻医主体でやらせていただくことも多く、様々な手技を習得できます。

また、手厚い指導体制も当科の特徴の1つです。例を挙げると、消化器内科専攻医として、まず習得すべきものとして欠かせないのが上部消化管内視鏡検査だと思います。当科では、専攻医の先生1人に対してマンツーマンで内視鏡指導医が付き、初めの数ヶ月は1つ1つの検査レポートを指導医が丁寧にチェックしてフィードバックする方式をとっております。例えば、この胃の背景粘膜は萎縮があって、びまん性発赤や白濁粘液の付着もあってピロリ菌現感染が疑わしいとか、この十二指腸の隆起は表面構造からは異所性胃粘膜だろうとか、内視鏡初学者が疑問に思うことを1つ1つ解決していきます。最終的に千葉先生からもチェックが入って指導を受けることができ、内視鏡検査の手技だけでなく検査所見/知識についてもみっちり学ぶことができると思います。

当院の労働環境について

当直業務は月2回程度あります。内科一般当直なので、腹痛、めまい、発熱、アナフィラキシーなど様々な疾患を診療します。内科医としての幅広い対応力を養うことができますし、皆さんが気になるjoslerの症例には事欠かないと思います。そして、当直明けは処置などなければ基本昼過ぎに帰ることができます。

また、病院全体として労働環境の整備にはかなり力を入れております。病棟はチーム制をとっておりますし、科全体としてフレキシブルな雰囲気ですので、夏季休暇や有給などはかなり取得しやすい環境です。

初期研修医の皆様へ

当院は内科一般診療から消化器内科領域における慢性疾患の管理、高度な内視鏡処置まで幅広く経験できる病院です。科の雰囲気は非常によく、指導医の数も多いので困ったらすぐに相談できる環境です。また、学会発表や研究活動にも力を入れており指導体制は非常に整っております。 消化器内科専攻医になるにあたって、覚えなければならないことも多く不安に感じる方もいるかもしれません。しかし、当院の熱心な指導体制の下、様々な経験をして少しずつ成長できると思います。当院での研修は消化器内科医としての地盤を築くうえで先生方のかけがえのない素晴らしい研修生活になることと思います。興味がありましたらぜひ一度見学に来ていただければと思います。心よりお待ちしております!

大森赤十字病院での研修について(2021年度)

山岡賢治(卒後4年目)

■病院の特徴や立地について

大森赤十字病院は東京都大田区中央にある350床規模の病院で、大森駅からバスで10分程度の場所に位置します。大森駅からは横浜、新宿、銀座などの主要都市へ30分で行くことができ、自然が多く子育てもしやすい環境です。二次救急医療機関に指定されており、日中夜間ともに多くの救急患者が受診する急性期病院です。日本赤十字社特有の特徴ですが、災害時などは医師や看護師が派遣され、災害時医療に携わることもあります。

■当院の消化器内科の特徴

消化器内科は医師が15名おり、病院内でも最大勢力です。入院患者の3割弱を担い、病床数も70床以上持っています。横浜市立大学肝胆膵消化器病学教室、消化器内科学教室からの医局員計9名、病院採用の職員6 で構成されており、みな非常に仲良く働いています。また学会活動にかなり精力的で、年間10題以上は総会で発表し、海外の学会にも進出しております。中には仕事の傍ら論文を仕上げる医師もおり、極めてアカデミックな市中病院といえると思います。

■専攻医として学べること

上級医の先生は消化管、肝臓、胆膵それぞれのチームに分かれていますが、専攻医はチームに分かれず全ての領域に携わります。1年目の4月から外来を2コマ、胃カメラ、急患当番、病棟当番を1コマずつ担当し、専攻医2年目からは大腸カメラが始まります。空いている時間でESD、RFA、ERCPなどの処置に入り、週1回のカンファレンスで患者の方針を話し合います。自分が専攻医1年目の時には新型コロナウイルスの影響で検査数の制限がありましたが、年250件程度の胃カメラを経験することができました。また1年目の夏頃からは緊急止血術やERCPなどの難しい手技も、上級医の手厚い指導のもと1stでやらせていただき、多くのトレーニングを積むことができました。様々な領域の疾患を万遍なく経験することができ、内科専門医取得にも困ることはありません。常に上級医にも相談しやすい雰囲気で、安心して仕事に取り組むことができます。

■労働環境について

当直は内科当直が月2回程度あり、消化器疾患に関わらず内科全般の疾患に携わることができます。当院は労働環境の整備にも非常に力を入れており、当直明けは処置などがなければ昼過ぎには帰宅できることが多いです。休暇を取得することも重視されており、夏季休暇・有給休暇などは非常に取りやすく、家族の具合が悪い時などはお互い支えあって休みが取りやすい環境を作っています。

大森赤十字病院での研修について(2018年度)

立川準

■病院の特徴

大森赤十字病院は東京都大田区に位置する350床規模の病院です。2011年に新棟に建て替えられ、きれいな建物です。最寄りの大森駅からは横浜、銀座、新宿といった主要都市には30分で行かれるという立地の良さも特徴です。二次救急医療機関に指定されており、外来受診すればその日のうちに検査結果がわかるようCT・MRIの敷居が非常に低く、急性期に特化した病院といえます。また日本赤十字社特有ですが、災害時などは医師や看護師が派遣され、災害時医療に携わることもあります。

■消化器内科の特徴

その中で消化器内科は最大勢力で、医師が15名おり、入院患者の3割弱を担い、病床数も70床以上持っています。横浜市立大学からは肝胆膵消化器病学教室、消化器内科学教室の双方から計7名、その他病院採用の8名で成り、みな非常に仲良く働いています。当科の採用基準は「普通の人であること」と部長が言うように、医師の能力云々の前に一人の社会人としての礼儀や常識をわきまえているかを大切にしています。また休暇をしっかりととることも重視しており、夏休み・有給休暇などは非常に取りやすく、海外旅行にも行くことができ、家族の具合が悪い時などは支えあって休みが取りやすい環境を作っています。また学会活動にかなり精力的で、年間10題以上は総会に発表し、海外の学会にも進出しております。中には仕事の傍ら論文を仕上げる医師もおり、極めてアカデミックな市中病院と言えるでしょう。

■診療内容

肝臓は主に肝癌に対するRFAを中心に、腹部血管造影検査などの手技も学ぶことができます。RFAは特に「手術数でわかる いい病院(週刊朝日MOOK)」などの雑誌に掲載され都内屈指の件数を誇ります。転移性肝癌に対するRFAも積極的に取り組んでいます。

胆膵ではERCPが年間240件ほどで、最近ではEUSやEUS-FNAにも尽力しています。エキスパートの医師が全例に立ち会うので、若手の医師がどんどんトレーニングできる環境にあります。

また消化管は早期癌に対するESDを中心に幅広く手技が行えます。ESDは食道・胃・十二指腸・大腸で年間230例ほどであり、こちらも「いい病院」でランクインを果たしています。緊急止血術は必ず専門医を持つ上級医の下で行われますので若手は安心して手技ができます。

後期レジデントの間でRFA、ERCP、ESDなどの難しい手技も1stでやることができ、学会発表も数多く経験できます。市中病院でここまで広く深く学ぶことができる病院も少ないと思います。また仕事では仲間に恵まれることは非常に大切です。この素晴らしい環境で技を磨きたい方は、ぜひ大森赤十字病院を見学しにいらしてください。スタッフ一同、お待ちしております。




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