「肝胆膵消化器病学」は横浜市立大学附属病院の消化器内科部門です

日本タイ機能性胃腸症学会(サムイ島)に参加しました

2017-04-27

The 3rd Thailand-Japan Functional Gastrointestinal Disease Conference (第3回日本タイ機能性胃腸症学会)

アジア地域での消化管運動機能障害に関する疾患についての情報交換、親睦を深めるために企画され、今回で3回目の開催となる。今回はタイのチュラロンコン大学が主幹であり、2017年4月27日~4月29日の日程で、タイのサムイ島で開催された。愛知医科大学、兵庫医科大学、横浜市立大学、チュラロンコン大学に所属する医師が参加した。当病院からは中島淳教授、日暮琢磨先生、山田英司先生、加藤孝征先生、小宮靖彦が参加し、全体では総勢25名ほどが参加した。

学会は各大学のアナウンスやプロモーションを含めた紹介プレゼンテーションから始まり、食道、胃、小腸、大腸と臓器別にテーマを分けて、参加した全ての医師が英語で約11分の発表を行い、続いて質疑応答の時間が設けられた。学会全体を通して非常に熱の入った答弁が多く、休憩時間を減らす必要が出るほど多くの時間を議論に費やした。

学会全体を通して英語で話す必要があり、日本の医師にとってはややハードルの高い学会であったが、後半になるにつれ日本人医師も発言量が増えていくのを実感した。各医師の普段の研究の成果を聞けただけではなく、英語で医学を学ぶとても良い機会となった。今回当病院から参加したメンバーは去年も参加していたこともあり、昨年よりも一段と学会の始めから積極的に会議に参加する事が出来、多くの議題を他病院の先生方と議論した。特に目立ったのは4人の教授(愛知医科大学の春日井邦夫教授、兵庫医科大学の三輪洋人教授、横浜市立大学の中島淳教授、Chulalongkorn HospitalのSutep Gonlachanvit教授)の質問やコメントのレベルの高さと英語力であり、知識と経験の豊富な教授同士の議論は若手医師にとっては圧倒されるものがあり、非常に良い勉強の機会となった。

プレゼンテーションを行った医師にとっては自分の研究内容や実験結果の課題を披露し、今後の方針を立てる上で大きなプラスとなる質問やコメントを頂く事が出来、大変有意義であった。

今回の学会の主幹であったタイのスタッフは1年以上前からこの学会の準備のために多くの時間を費やし、プログラムを組んで下さった。1日目と2日目の学会の後は参加メンバーで一緒に会食をし、タイ料理を満喫した。全ての企画はチュラロンコン大学のスタッフが行ったものであったが、そのスタッフは会議企画のプロフェッショナルではなく、医師や看護師が主であった。

今回の学会で得た他大学医師との良好な関係を、今後さらに築き上げることが将来の大学の発展には重要であると感じた。来年度は愛知医科大学病院が主幹であり、開催地は名古屋となる予定である。今回出た課題を解決し、次回の学会で披露出来るよう努めていきたい。

平成22年卒 小宮靖彦

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