「肝胆膵消化器病学」は横浜市立大学附属病院の消化器内科部門です

Journal of Gastroenterology and Hepatology誌に掲載

2021-03-11

岩城慶大医師の論文がJournal of Gastroenterology and Hepatology誌に掲載されました。

Gut microbiota composition associated with hepatic fibrosis in non-obese patients with non-alcoholic fatty liver disease
Michihiro Iwaki, Takaomi Kessoku, Anna Ozaki, Yuki Kasai, Takashi Kobayashi, Asako Nogami, Yasushi Honda, Yuji Ogawa, Kento Imajo, Masato Yoneda, Ayako Maeda, Yoshiki Tanaka, Syunji Nakajima, Hiroshi Ohno, Haruki Usuda, Miwa Kawanaka, Takumi Kawaguchi, Takuji Torimura, Masayoshi Kage, Hideyuki Hyogo, Hirokazu Takahashi, Yuichiro Eguchi, Shinichi Aishima, Koichiro Wada, Noritoshi Kobayash, Yoshio Sumida, Satoru Saito, Atsushi Nakajima
J Gastroenterol Hepatol. 2021 Mar 11.DOI: 10.1111/jgh.15487. Online ahead of print.
PMID: 33709477

URL: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33709477/

岩城医師のコメント
非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)は,メタボリックシンドロームの肝臓における表現型といわれております。本疾患の発症進展には過栄養や肥満,糖尿病などの生活習慣病的因子に加え,腸内細菌の関与が示唆されております.近年,肥満のない方でもNAFLDを発症することが報告されております.そこで我々は,非肥満NAFLD患者における腸内細菌叢の特徴を解析し,Eubacterium属という酪酸産生菌の減少がNAFLDの発症に関与していることを明らかにしました.また,肝生検による病理学的所見との関連をみることで,Eubacterium属という酪酸産生菌の減少するにつれ肝線維化が進行するという結果が得られました。 非肥満NAFLDにおいて病態進展の鍵となる腸内細菌叢を特定することができました。 今後,非肥満NAFLDの食事内容と腸内細菌叢との関連をみることで,発症リスクとなる食事の同定につながればと考えております。 ご指導いただきました中島教授,結束先生をはじめ、ご助力いただきました先生方へ心より感謝申し上げます。

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