「肝胆膵消化器病学」は横浜市立大学附属病院の消化器内科部門です

第27回日本緩和医療学会学術大会で最優秀演題賞を受賞

2022-04-26

第27回日本緩和医療学会学術大会において、当教室の結束貴臣医師と田中幸介医師が最優秀演題賞を受賞することが決まりました!

おめでとうございます!

結束医師は演題名「Point of care ultrasonographyで診断した便排出障害に対して経肛門的処置と経口治療の有効性を比較した前向き観察研究」、田中医師は演題名「座学・ビデオ・ロールプレイを用いた看取りの学生教育に対する困難感の改善効果の検討」での受賞です。

こちらは2022年7月1日~2日、神戸で開催されます前出の学会で、口演発表に加えポスター発表される予定です。

お二人に受賞の喜びの声を頂きました!

《結束貴臣医師》
この度は最優秀演題賞を受賞出来たことを大変嬉しく思います。
このような貴重な賞を頂けたのもひとえに日々ご指導・ご協力頂いている皆様のおかげと思います。
緩和領域の患者さんは、食事量や日常活動動作の低下、薬剤によって便秘の頻度が高いと言われています。特にオピオイドの副作用において、眠気や悪心は耐性がある(1週間ほどで慣れる)のに対して唯一便秘は耐性がなく、一生つきまといます。便秘の診断は、排便回数や排便困難症状の問診が主流でしたが、緩和医療の現場では状態が悪く会話が困難な患者さんも多く便秘診断・治療に苦慮しています。
そこで、今回は、携帯型超音波を用いて便秘に対してpoint of care ultrasoundgraphy (POCUS)を施行し、排便困難型便秘を診断した場合に、経口的処置または経肛門的処置の有効性を示した発表となっています。
結果は、排便困難型便秘(従来の直腸型便秘)と診断した場合は、経肛門的処置が有効という結果でした。
今後も便秘エコーを通じて、世界に通用する研究を進めたいと思います。

《田中幸介医師》
この度は最優秀演題賞を受賞出来たことを大変嬉しく思います。
このような貴重な賞を頂けたのもひとえに日々ご指導・ご協力頂いている皆様のおかげと存じます。
今回は横浜市立大学の学生を対象とした看取りの教育による困難感尺度の改善の程度を評価する研究を行いました。座学、ビデオ、ロールプレイにおいてどれが最も効果的であるかといった内容でしたが、ビデオでの視聴やロールプレイを行うことでより困難感の改善を得られることがわかりました。日々学生とデブリーフィングを行うことで、私自身も看取りに対する臨み方や声掛けの内容なども改めて勉強させていただいております。
今後は反転授業として座学に関しては音声を録音したスライド及びビデオでの事前学習及びそれらを行ったことによる困難感尺度の変化を先に提出してもらい、それらを用いて授業開始時にデブリーフィングを行ってからロールプレイを行うことで学生にどのような影響が出るかをさらに研究を検討しています。

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